過去掲載記事 ヘッドライン



・2018年7月11日号
安全衛生経費の積算方法を調査 下請が現場管理費支払多く

 安全衛生経費の積算方法などについて、国土交通省が昨年度実施した事前調査結果をまとめた。
これによると、下請が支払う項目については業種、企業によって様々で、ヘルメット等の保護具類や
安全教育等の現場管理費が下請の支払いになることが多いことを示した。一方の元請の積算方法で
は、独自の単価等を活用して項目ごとに積み上げて計上し、発注者側に提出しているケースが多い。
 安全衛生経費を下請負人まで支払いができる施策を検討する事にあたって、事前調査を実施しその
実態を把握した。
 調査は下請の鉄筋、型枠、とび、機械土工、空調衛生、電設の企業または団体。元請は日建連、
全建、都中建の各所属企業などから回答を受けた。
 安全衛生経費の積算方法では、下請が支払う項目に下請が支払っている項目は業種、企業によっ
て様々で、ヘルメット等の保護具類や安全教育等の現場管理費は下請の支払いになることが多いと
した。 下請の積算方法は、足場等の高額の項目については直接工事費に積み上げて計上すること
が多い。少額の項目の積算方法の例には、労務関係の単価に含まれ、賃金や安全衛生経費等を積
み上げて設定。各工種の単価に含まれるケースで過去の工事費用の実績値から各工種の単価(トン
当たりなど)を設定。経費に含まれているケースで、工事費等に一定の率を掛けたものを計上するなど
があった。
 一方の元請の積算方法は、独自の単価等を活用して項目ごとに積み上げて計上することが多いこと
を示した。
 安全衛生経費の明示及び費用負担区分の明確には、元請から安全衛生経費の負担区分が明確に
されていることが多いが、下請が安全衛生経費を明示することはほとんどないとしており、特に少額の
項目については明示していないのが多い。
 安全衛生経費の内訳明示について、どう考えるかの回答には、全般について、「安全衛生経費が確
保されても、総価契約のため、総額で減額されると他の箇所でしわ寄せが生じることとなるが、それで
も安全衛生経費が明確になれば、元請に要求しやすくなるため、取組は重要」(下請)と回答する一方
、「安全衛生経費に関する取組は全国統一的に進めなければ、競争性が確保できない」、「真面目に
安全衛生経費を計上した会社が受注できなくなるような環境を作ってほしくない」(元請、下請)の回答
もあった。



・2018年6月20日号
安全衛生経費の確保で 実効性のある施策を検討

 国土交通省は、建設工事における安全衛生経費の確保に関する実務者検討会を設置した。安全
衛生経費が下請負人まで確実に支払われるような実効性のある施策を検討していく。
 安全衛生経費の確保から、元請・下請間における安全衛生経費の負担者の明確化、見積書・契約
書における内訳明示の取組を推進。その一方で、実際は労働災害防止対策のための措置を詳細に
特定するのが難しいため、元請による安全衛生経費の負担区分の明確化が進まず、内訳明示の取組
が進んでいない現状がある。
 このため、安全衛生経費の内訳明示を促進するため、標準的な安全衛生経費の項目、積算方法の
普及が必要としており、まずは安全衛生経費の項目、積算方法を定める考え。また、民間発注者から
は安全衛生経費を内訳明示することについて、発注金額の増加を懸念していることについても留意
する必要がある。
 安全衛生経費は、建設業法第一九条3(不当に低い請負代金の禁止)に規程し、通常必要と認め
られる原価に含まれるものと定義。 その一方で、専門工事業からは安全衛生法令に定められた項目
だけでは、それ以上の安全対策を実施する必要はないとのメッセージになる可能性があると指摘する
意見のほか、安全衛生経費の定義に少しでも合わない項目は対象外とみなされるため、安全衛生
経費の項目は細かすぎない方がいいとの意見もある。
 この観点から、実効性のある施策を実施する上で、「建設工事従事者の安全及び健康の確保の
推進に関する法律」上の安全衛生経費の項目は労働安全衛生法令に義務付けられている項目に
限定する方向も検討。その際に労働安全衛生法令に義務付けられている項目のうち、もともと施工上
必要となる経費も安全衛生経費とすべきか、さらには安全衛生関係の資機材の設置に係る労務費も
同様の経費の項目に加えるなども検討する。



・2018年5月30日号
個人事業所や一人親方なども社会保険加入を促進

 社会保険等加入対策で国土交通省は、従業員が四人以下の個人事業所や一人親方など、法令上
加入義務のない者への対応策を今後検討する。これまで社会保険加入対策を推進し、加入率は着実
に上昇した一方で、未だ社会保険に加入していない企業も存在。引き続き、建設業の持続的発展に
必要な人材確保と公平な競争環境の構築に向け、今年度も加入を促進していく。
 未加入企業への対策では、未加入企業の「見える化」を推進させるため、現場に掲示する施工体系
図において未加入企業を「見える化」させる。また、建設キャリアアップシステムの活用で、一人親方も
含め技能者の加入状況等の簡易な把握が可能となるため、システムの活用方法等について関係者
間で検討し、今秋以降のシステム活用の取組を試行する



・2018年4月25日号
労働安全衛生マネジメント「ニューコスモス」10月に開始

 建設業労働災害防止協会(建災防)は、「建設業労働安全衛生マネジメントシステム」ガイドライン
(COHSMSガイドライン)を改正し、「NEW COHSMS」に改正したと発表した。「NEW COHSM
S」は今秋十月にも開始し、二〇二〇年三月までの経過措置で従来のCOHSMS認定と両方の認定
で行うが、二〇二〇年四月から全面開始する。
 「NEW COHSMS」では、建設現場に関係する労働者及び関係請負人などのほか、一人親方、
自営業主、家族従事者、技能実習生、元方事業者の作業所長などは「建設工事従事者」とする。
 工事監理者、別途発注事業者、店社関係者、購買関係業者のほか、資機材供給業者、資機材
運搬業者、給食業者等、建設現場に出入りする者を「その他の関係者」に明示。
 通行人等、当該工事関係者以外の第三者の生命、身体及び財産に関する危害及び迷惑を「公衆
災害」に明示する。



・2018年4月18日号
PPP/PFI推進で対策強化 インフラの老朽化で費用抑制

 インフラ維持補修・更新費の中長期展望で、高度成長期以降に集中的に整備されたインフラが一斉
に老朽化し、トータルコストが増加する事を受け、費用のさらなる抑制で施設の集約化・複合化、
PPP/PFIの推進など対策を強化する。このほど国がまとめたもので、公共施設等総合管理計画
における削減効果を考慮し、長寿命化等による維持補修・更新費の増加抑制イメージを試算した。
 長寿命化は多くの団体で検討が進み、各施設管理者が個別施設計画の中で長寿命化の方向性
を具体化している。その一方で、将来の維持補修・更新費、施設運営費を抑えるため、施設の集約
化・複合化へ向けて具体化できる施設から実施することが望ましいとした。併せてコンパクト・プラス・
ネットワークを推進し、都市構造の変革が必要としている。



・2018年4月11日号
建退共制度見直しへ 高額掛金も設定

 厚生労働省と国土交通省は、今後の建退共制度について内容を見直す。検討によると、電子申請
方式を導入するほか、掛金日額で通常掛金に高額掛金の設定、元請下請間の証紙請求事務の標準
化、民間工事における建退共制度の普及などを推進する。
 電子申請方式の導入では、早期に実施する予定だが、証紙貼付方式も地域の実態を踏まえ、当分
の間存続させる考え。
 掛金日額では電子申請方式の下、日額三一〇円の掛金(通常料金)に加え、高額掛金(例として
日額四六〇円)も設定。システムも個人情報保護や情報セキュリティの確保から、建退共システム
(業務系)及び電子申請システムを分離し、相互のデータの交換はDVD等の媒体を利用。建退共の
電子申請システムと建設業振興基金の建設キャリアアップシステムとの連携は共済契約者を通じて
行う考え。



・2018年4月11日号
外国人技能実習制度を見直し 不適正な送出し機関を排除

 建設分野における外国人技能実習制度の実態や課題などを共有し、技能実習制度の適切な運用
を行うため、国土交通省は技能実習制度を見直しする。実習生の送出しを希望する国との間で政府
(当局)間で取り決めを順次作成。相手国政府と協力して不適正な送出し機関の排除をめざす。
 これまでは政府間の取り決めはなく、保証金を徴収しているなど不適正な送出し機関も存在する
ことを確認。開発途上地域等の経済発展を担う人づくりに協力するという制度趣旨を徹底するため、
管理監督体制を強化。技能実習生の保護を図る考え。
 送出し以外にも、監理団体や実習実施者の義務、責任が不明確で実習体制も不十分から、監理
団体については許可制にする。実習実施者も届出制とし、技能実習計画は個々に認定制とする。
 また、これまで民間機構の(公財)国際研究協力機構が法的権限がないまま巡回指導としてきたが、
新たな外国人技能実習機構(認可法人)を創設。監理団体等に報告を求め、実地に検査するなどの
業務を実施していく。